
こんにちは。前回のブログでは、製造オペレーション管理(MOM)ソリューションである DELMIA Aprisoをご紹介しました。これにより、工場は生産プロセスをリアルタイムで効率的に 管理・追跡・同期 することが可能になります。
今回のブログでは、同じくDassault Systèmes(ダッソー・システムズ)が提供する DELMIA商品群の中のひとつのソリューションである、DELMIA ORTEMS についてご紹介いたします。

面白そうですね。
それで、DELMIA ORTEMSって何ですか?
DELMIA ORTEMSは、生産計画やリソース管理、納期の遅れなどの問題に対して効果的に解決策を提供する生産計画システムです。
✔ 機械、作業員、段取り時間、さらには原材料の在庫状況といった実際の制約条件を考慮しながらの生産計画策定が可能。
✔ 生産指示の変更が頻繁に発生する環境でも、リアルタイムで柔軟な計画調整が可能。

DELMIA ORTEMS は、製造オペレーション管理(MOM: Manufacturing Operations Management)向けのソリューションです。
DELMIA ORTEMS は、高度な生産計画・スケジューリング(APS: Advanced Planning & Scheduling)のシステムです。リアルタイムでの生産状況の可視化や、業務効率の最適化することにより、*製造業におけるオペレーショナル・エクセレンス(Operational Excellence)の実現を支援します。
*製造業におけるオペレーショナル・エクセレンス: 製造業において企業が業務プロセスを最適化し、品質、効率、コスト管理、顧客満足度の向上を実現するための戦略的アプローチ


現場での管理がどれだけ優れていても、使用している“生産計画”が実際の制約に対応できなかったり、柔軟に調整できなかったりすると、生産能力や納期遵守、つまり”生産実行”に大きな影響を与えてしまいます。

なるほど。

現在、私たちの工場でも、生産管理と計画の最適化・実行に課題を抱えています。

課題について、もう少し詳しく教えていただけますか?

現在、私たちの工場では生産ラインにおける様々な不確実性に起因する生産管理と計画の最適化・実行に課題を抱えています。例えば…
- 事前にしっかりと計画を立てていても、急な顧客対応や原材料の納入遅延が発生すると、全体の計画を一から調整し直さなければならない。
これにより残業の発生など現場への負荷が高くなり、業務効率に大きな影響を与えています。

以下のような課題に対し、早急な対処を必要だと感じています。
課題と改善の必要性
- 生産計画の精度と柔軟性が不十分
現在使用している計画システムは、拡大を続ける生産ラインの複雑さに対応しきれておらず、リソースの配分や生産プロセスの管理に制約が生じている。 - リソースの非効率的な活用
工場内の機械設備や労働力が十分に活用されておらず、生産性を向上させる機会を失っているだけでなく、コストが本来よりも高くなる要因にもなっている。 - 納期遅延の発生
生産プロセスの不安定さ・遅延により、納期どおりに製品を納品できないケースが発生しており、顧客満足度の低下や直接的な売上損失につながっている。 - リアルタイムでの生産状況の把握が困難
生産の進捗状況をリアルタイムで把握できないため、迅速かつ的確な意思決定が難しく、その結果、変化する状況に迅速に対応することができない。

なるほど。
DELMIA ORTEMSがそれら課題の解決をサポートします。
課題解決の方法
- 制約を考慮した最適な生産計画による効率的な運用
DELMIA ORTEMSは、機械、労働力、原材料の制約を考慮した高度な生産計画アルゴリズム(Advanced Scheduling Algorithms)を使用し、最適な生産計画を作成します。 これにより、複雑な生産の管理が可能となり、ボトルネックや遅延が減少します。 その結果、資源の効率的な活用、リードタイムの短縮、納期の厳守が実現し、より迅速かつ正確に商品を納品できます。 - リアルタイム管理による効率的なリソース運用
DELMIA ORTEMSは、リソースの使用状況をリアルタイムで追跡できるシステムを備えており、リソースの使用状況を迅速に分析し、改善することができます。これにより、非効率的な機械や労働力の使用を防ぎ、運用コストの削減や生産性の向上に寄与します。 - 動的スケジューリングによる納期厳守体制の構築
DELMIA ORTEMSは、生産計画を動的に変更(Dynamic Rescheduling)できるため、変更に迅速に対応できます。これにより納期遅延による損失を防止し、顧客満足度を高めることができます。 - リアルタイム分析で効率的な生産プロセス管理
DELMIA ORTEMSは、ダッシュボードとリアルタイム分析システムを通じて生産情報を提供し、効率的なマネジメントを可能にします。これにより、ユーザーはより迅速かつ正確な意思決定を行うことができます。

なるほど。DELMIA ORTEMSでは、リアルタイムでデータを見ながら、状況の変化にすぐ対応できる柔軟な計画調整機能が実現できるのですね。現在、私たちはほぼ毎日計画を変更しなければならないので、計画をより正確かつ柔軟に立てられるツールがあれば、チームのストレスを大いに軽減できると思います。


また、DELMIA ORTEMSは、DELMIA AprisoのようなMESシステムともシームレスに連携することができます。この2つのソリューションを組み合わせて活用することで、DELMIA ORTEMSで最適な生産スケジューリング(生産計画: 効果的な生産計画の立案)し、DELMIA Aprisoで生産プロセス全体の可視化(生産計画: 生産計画: 実行可能な生産管理)し、計画と実行のギャップをなくすことに繋がります。
その結果、計画部門から現場の製造ラインまで、すべてのレベルで迅速かつ正確な意思決定に繋がります。

DELMIA ORTEMSが「頭脳」、DELMIA Aprisoが「手足」のような関係ですね。

さらに、DELMIA ORTEMSはERPシステムとも連携することができ、さまざまなレベルでの計画をサポートします。

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主な機能 | |
長期計画(Long-term: 戦略的計画) | 1.月単位や四半期単位で計画を立てることができる 2.売上や注文の予測に基づいて、工場の生産能力が足りているか確認できる 3.将来的な注文に対して生産能力が十分かを分析する 4.生産体制の調整(例:人員の増減)を計画できる 5.複数の工場の状況を一つの画面で確認できる このように、長期的な生産計画を立てることで、リソースを効率的に使い、将来的な需要にも対応できる体制を整えることができます。 |
中期計画(Mid-term: マスター・スケジューリング) | 1.実際の生産能力(例 機械の稼働時間)を考慮して計画 2.在庫情報、仕掛品・リードタイム・BOMを活用して計画 3.現在の原材料の状況に合わせて生産計画を調整 4.未処理の注文や保留中の注文の優先順位をつけて効率的に進める 5.予測(Forecast)に基づくスケジュール変更にも柔軟に対応可能 このように、現実的な制約を反映させることで、工場の生産計画をより実行可能なものにし、効率的な運営を支援します。 |
短期計画(Short-term: 詳細なスケジューリング) | 1.Ganttチャートで視覚的に分かりやすいスケジュール表を作成可能 2.機械の故障や品質不良などの突発対応もリアルタイムで反映可能 3.MES(DELMIA Apriso)と連携し、スムーズに現場へ指示を出せる 4.複数のシナリオをシミュレーションして、最適な対応策を選べる 5.生産ラインの状態を見て、リソースが空いているタイミングで追加の生産指示を出せるため、ボトルネックの回避・スピード納品につながる このように、短期計画では生産現場のリアルタイムな状況に応じた迅速な対応が可能となり、効率的に生産を進め、迅速に商品を提供できる体制を作り上げます。 |

なるほど。DELMIA ORTEMSの仕組みや働きがイメージできました。
まずは社内の関連チームと打ち合わせを行い、今後このソリューションを当工場の生産プロセスにどう適用していくかを検討していきます。